フライトレーダーで見るロシア軍のウクライナ侵攻 、世界の航空路線が激変!?

フライトレーダーで見るロシア軍のウクライナ侵攻

フライトレーダーはロシア軍のウクライナ侵攻による影響で世界中の航空機に起こっていることをリアルタイムでみることができます。

ウクライナ上空をフライトレーダーを見ると平常時とは全く違っていました。

  • ウクライナ上空の今
  • 世界各国で飛行禁止措置
  • ロシア上空はどうなっている?
  • ウクライナ周辺の軍用機は?

ウクライナ侵攻による激変した世界の飛行状況をフライトレーダーで見てみましょう。

スマホのビジネスプラン版で説明しますが無料版でも同じようにみれます。

フライトレーダーってなに?というひとはルーキーガイドを読んでみてください。
 フライトレーダー24 のルーキーガイド〈取扱説明書〉

ウクライナ領空の航空機は?

まずはフライトレーダーにウクライナの空港を地図に出してみます。

検索窓に GML と入力するとサジェストされる Kyiv  Hostomel Airport をタップします。

GML とはウクライナのキエフ州にあるホストーメリ空港(アントノフ国際空港)です。さらに地図に表示をタップします。

フライトレーダーにホストーメリ空港のマップが表示されます。ウクライナの首都キエフのど真ん中です。

地図を広げていくと──

ウクライナ上空には1機も飛行機が飛んでません。すべての民間機がウクライナとベラルーシの領空を避けて飛行していることがフライトレーダーをみるとわかります。

失われた!? An-225 ムリーヤ

このホストーメリ空港(アントノフ国際空港)には世界で1機しかいない超大型輸送機 An-225 ムリーヤがいましたがロシア軍によって破壊されたと報道がありました。

An-225ムリーヤは、東日本大震災のときにフランスの援助物資を成田空港・仙台空港に空輸したり、新型コロナウイルスの医療物資の輸送で立ち寄ったり活躍した航空機。

世界中の大型重量物を運べる唯一の輸送機の状況が気になります。がなくなりました。

出典:Wiki

ロシア軍により破壊されたAn-225 ムリーヤが 3月11日、FCKPUTINのコールサインでフライトレーダーのキーフ上空に現れて世界中の航空ファンがAn-225の亡霊が現れたざわつきました。
FCKPUTIN

世界各国がロシア航空機の領空飛行禁止

EU連合とカナダはロシアに対する制裁措置として領空の飛行禁止を発表しました。

飛行禁止措置によりロシア機は民間機はもちろん、プライベートジェットも飛行制限の領空を飛行できなくなりました。

続けて、アメリカの米運輸省と連邦航空局がロシア航空機の米領空飛行禁止を決定。3月2日より実施されるようです。

フライトレーダーでロシア機だけを見る

本当に飛んでいないかフライトレーダーでロシア機だけをフィルタしてみます。

フィルタ > 航空会社 で 航空会社名で絞り込み にロシアの航空会社のICAOコードをコピペしてください。

コピペ用 ロシアの航空会社のICAOコード
AFL,VDA,VLK,SBI,SHU

ロシアの主な航空会社のアエロフロート・ロシア航空、ヴォルガ・ドニエプル航空、ウラジオストク航空、S7エアラインズ、オーロラ航空のICAOコードでフィルタしてみます。

ほどんどロシア領空にしか飛んでいません。
ドバイーモスクワ(DXB-SVO)、テルアビブ-モスクワ(TLV-SVO)、マレ-モスクワ(MALE-SVO)などの路線は飛行禁止領域を避けて飛行しています。

ロシアの飛地、カリーニングラード州

ロシア連邦カリーニングラード州は飛地。

カリーニングラード州にあるフラブロヴォ空港はロシア機を飛行禁止にしているエストニア、ラトビア、リトアニア、フィンランド、ポーランドに囲まれています。

そのためフラブロヴォ空港を離発着する航空機は飛行禁止の空域を避けて海上の隙間を飛行してモスクワに向かいます。

やられたらやりかえす!ロシアが報復

ロシアは欧州・カナダの領空を飛行禁止にされた報復として36か国に対してロシア領空を飛行禁止にしました。

ロシア上空が飛行禁止になる前となった後で欧州から日本への飛行ルートの違いを比較してみます。

フライトレーダーのショートカット検索の路線から便を検索で、出発空港にFRA(フランクフルト空港)、到着空港にNRT(成田空港)を入力します。

飛行禁止国に指定されているドイツのルフトハンザ・カーゴのフランフルト空港−成田空港路線を選びます。

飛行禁止される前のルート

フランクフルト空港から飛び立ってロシア上空を通過する飛行ルート(シベリアルート)で成田に来ます。2月中旬まではロシア上空を通過する飛行ルートでした。

ロシア上空が飛行禁止された後のルート

中央アジアルート(中央アジアルート)

ロシアの領空が飛行禁止になったことでロシアを回避した南廻りの中央アジアルートになっています。

見た目は近そうですが北廻りにくらべると風などの影響で飛行時間が2時間ほど長くなります。そのため燃料を多く積む必要があるため搭載量(貨物や旅客)が減ることになります。

ANAは搭載量を維持するために欧州へ運航を続けている羽田-フランクフルト線は中央アジアルートで運航していますが直行便からウィーン経由に変更。ウィーンで給油をするテクニカル・ランディングをするようです。

ポーラールート(北回り)

日本航空(JAL)の欧州路線は羽田-ロンドン線が運航。北回りでアラスカ上空を飛行するポーラールートで運航する。アンカレッジでテクニカル・ランディングはしない。

ロシア領空の飛行禁止36か国

ロシア上空を飛行禁止にした国は現在(2022/3/1)36カ国。

アルバニア、アンギラ、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、英国バージン諸島、ドイツ、ジブラルタル、ハンガリー、ギリシャ、デンマーク、カナダ、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、エストニア、フィンランド、フランス、ジャージー、アイルランド、アイスランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、英国

日本とアメリカは現在、ロシアを飛行禁止にしていません。

そのため日本のエアライン(ANA/JAL)は現在(2022/3/1)もロシア上空を飛行して欧州に向かっています。ANAは中央アジアルート、JALは4日から北回り迂回ルートに変更すると発表がありました。

日本がロシアを飛行停止にしないのは飛行停止にすると在露のひとがロシアから退避ができなくなることもありそうです。

 

米軍機がウクライナ周辺を監視

ウクライナ周辺の空域をみるとアメリカ空軍の偵察機 RC-135Vリベットジョイントが飛行。

リベットジョイント(R135)は電子情報収集機兼偵察機でロシア軍の動向を偵察していることがわかります。さらにKC-10Aエクステンダー(DC10)が空中給油でサポートしています。

RC-135Vリベットジョイント(63-9792)は横田基地にも飛来したことがある機体。

アンテナがめちゃめちゃついた偵察機です。

世界全体で第1位の航空機

この日、世界全体みられているフライトレーダーで第1位だったのがウクライナの周辺を飛行していた KC-10Aエクステンダー。

KC-10Aエクステンダーは偵察機や戦闘機に空中給油して航続距離・時間を延ばすサポートをしています。

世界全体で第1位の航空機 KC-10Aエクステンダー

世界全体で第2位の航空機

おなじくウクライナ周辺で飛行しているKC-135Rストラトタンカーが世界全体で第2位。こちらも空中給油機。

ウクライナ周辺の航空機を世界中のひとがフライトレーダーで注目しているようです。

世界全体で第2位のKC-135R Stratotanker

ゼレンスキー大統領夫妻の来日写真

ゼレンスキー大統領夫妻は2019年に即位の礼で来日しています。
羽田空港でタラップから仲良く降りてくる姿を撮影していました。来日したウクライナのゼレンスキー大統領夫妻
ウクライナ A319 (UR-ABA) ゼレンスキー大統領夫妻

まとめ

本来、フライトレーダーは飛行機を楽しむアプリですがロシア軍のウクライナ侵攻で一変した全世界の航空機の状況を垣間見ることもできます。

このような異常な状況が早く終わりウクライナに平和が訪れますように🇺🇦

 

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